みかん

はじまりのうたのみかんのレビュー・感想・評価

はじまりのうた(2013年製作の映画)
3.8
大都会ニューヨークで、傷ついて独りぼっちになり明日が見えない2人が偶然一曲の音楽を通して出会い、また一歩一歩それぞれの道を歩き出していく軽やかで爽やかなヒューマンドラマ。

公開時は全米上映5館だったけど、口コミで1300館以上に広がって大ヒットになったというのも肯ける、ハデさは無いけどナチュラルで真っ直ぐで、音楽への愛がこもった作品。

音楽は何気ない日常を真珠のように輝かせてくれる、と語るシーンは、本当にその通りで音楽って素晴らしいなと改めて感じました。

お互いのプレイリストを一緒に聴きながら街中を歩いたり踊ったりするシーンは最高!

グレタとダンの絆もよかったけど、グレタとスティーヴの友情も素敵。

グレタの悲しい出来事を明るい冗談にして一緒に笑い飛ばしたり、少しでも元気が出るようグレタに出す紅茶に「おいしくなあれ」とおまじない(?)かけたり、バンド演奏の録音に協力してくれたり…そんなに出番がいっぱいあるわけじゃないけどw、思わず感服でした。

ニューヨークの色んな場所を巡ってバンド演奏するのはおしゃれで、メンバーみんなで楽しんで演奏する姿に心が温まりました。

音楽で人生を歩んできて幸せになったけど、音楽の成功で引き裂かれてしまった大切な人との絆。

でも、傷ついた心を癒してくれるのも音楽であって、音楽によって支えられ、また励まされ、立ち上がっていくグレタとダン。

"大丈夫、傷ついてもまた前に歩んでいける。"と自然に思わせてくれる、優しくて清々しい作品でした。

グレタの恋人デイヴはグラミー賞受賞の人気バンドのボーカルということで、その歌唱力は流石でした!


★主人公のグレタは、恋人デイヴ
とニューヨークにやって来たが、彼に裏切られて失意のどん底に突き落とされる。

2人で住んでた家を飛び出すも行くあてもなく、旧友で売れないミュージシャンのスティーヴの元を訪ねる。

スティーヴはグレタを自分が登壇する小さなバーのライヴに連れて行き、そこで気分転換に一曲披露するよう誘う。

憮然と歌うグレタの曲は全然受けなかったが、その日同じく人生最悪の気分でどん底にいた音楽プロデューサーのダンだけは違った。

ダンはグレタの曲を大絶賛し、一緒にアルバムを作ろうと持ちかけるが、、。
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