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ロンメル ~第3帝国最後の英雄~のmhのレビュー・感想・評価

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ロンメル視点の7月20日事件についてのテレビ映画。
伝記か半生記みたいな印象を受ける邦題だけど、短期間(最期の七か月)に絞った話でなのでそれなりに見ごたえがある。
ダイジェストになってしまった「砂漠の鬼将軍(1951)」の終盤を補完するような内容。そもそもほかの作品で前後は埋めてねみたいな感じで作られているので、「ワルキューレ(2008)」くらいは見てからのぞんだほうがわかりやすいかも。
ちょっと困るのが、有名な役者さんがいないので目立つ人が少なく、だれがだれだかわからないこと。ヒトラーや主役のロンメルですら時々見失った。画面越しにも伝わるオーラってあるよね。
ドイツ国防軍は、ユダヤ人虐殺に詳しくないというくだりがあった。政治的な問題なので軍人は口を出すべきじゃないというロジックだった。
フランス・オラドゥール村の虐殺が挙げられていた。オラドゥールシュルグラン虐殺を題材にした映画(で、日本で視聴可能なの)は「追想(1975)」だけみたい。面白かったけど、あれは「わらの犬」系統のバイオレンス映画だったなぁロミーシュナイダー美しかったなぁとか思い出しながら視聴していた。
ニュース映画をリマスタリングして取り込んでいるのも特徴で、ラストの五分ほどの、家族との別れをたっぷり→国葬の様子(当時のニュース映像)は違和感こみでなかなかのコンボ。

完全に余談なんだけど、「砂漠の鬼将軍」を見たのは、戦争映画大会をはじめてばかりのころのこと。
当時のレビューを読んでると、ヒトラーに暗殺計画があったこと自体に驚いてる。ほんとに何も知らなかったみたいで恥ずかしいなら懐かしいやらだった。
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