ゾロ

アメリカン・スナイパーのゾロのレビュー・感想・評価

アメリカン・スナイパー(2014年製作の映画)
3.5
再見

イラク戦争に従軍した実在の狙撃兵
クリス・カイルの半生を描いた物語 

SEALS最強と言われる伝説的スナイパー

敵兵160人を殺害した事は
同じ人数かそれ以上の味方の兵の命を
救った事で英雄視されている

しかし、実際の戦場で見たものと経験は
クリスの心を蝕み深い傷を負わせたていく

彼とその家族の苦悩には

「戦争とは何か」
「戦うこととは何か」

問いかけてきている


過酷な戦場は、非常にリアリティがある
合計4回の戦地に行くが、仇や宿敵を求め
行く度に更なる激戦地に赴いていく

戦地に行く理由が自国を守る為から
戦友(殺された協力者)の仇を取る為に
変わっていくようで負の連鎖が心苦しい…

狙撃する瞬間は、思わず息を止めてしまう

狙撃側だと長く感じる時間が
狙撃される時は、目の前で一瞬の出来事

【戦争】をこれでもかと突き付けられる

極めてメッセージ性の強い反戦映画

そして、最後は悲しい

PTSDを乗り越え
家族との関係も修復したように見えた…

同じ苦しみを抱える兵士の
支援や助けをしていたはずだが…


最後、彼へのアメリカ国民の感謝が
溢れていて、涙してしまう

アメリカ国民が正義の警察をやめたくなるのも
グローバリズムよりナショナリズムが
台頭する国際社会も必然な気がしてしまう

アメリカが各国から駐留軍を
引き上げる世界も遠く無いのかもしれない
ゾロ

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