店長

LUCY/ルーシーの店長のレビュー・感想・評価

LUCY/ルーシー(2014年製作の映画)
4.0
>人類の脳は10%しか機能していない。もしも脳が100%に覚醒したら?
ごく普通の生活を送っていた女性ルーシーは、ある日マフィアの闇取引に巻き込まれてしまう。

脳を使い切れていない、イルカは20%も使えるので高度なエコーが使えるなど丁寧な説明かつ映画的な描写の切り替えで上手く説明されていた。

囚われた女性が脳の使用率を徐々に高めて変貌、ある種スーパーヒーロー化してしまうのは見ていて、どんな展開が次に待ち受けているのかすごい楽しみに視聴していた。

作中で車の運転で、脳覚醒状態の自分は逆走しても事故らないが、他の周囲の人に迷惑をかけている点など考えさせられる描写と感じた。
作中で友人の治療の処方箋を一瞬で作成し助けるが、その反面、外科室に入り込み、腫瘍が転移している患者を殺害し、自分に手術を要求する傲慢さが同時に同じ人間の中で存在している。

特異な存在になること自体は、ここまで明らかな暴力的行為ではなくしても、運転の他者の事故のように知らず知らずのうちに傷つけてしまう、という暗喩のような意味も深く読み取ってしまう。

かなり描写もテンポも良いのだが、良質なSFチックな設定なのに、中国マフィアという安い設定のヴィランが気に入らなかった。脳覚醒者に張り合いもないし、恐怖感も無かった。

今後の文明のこととか考えているのに、小さい社会のマフィアが出てくる不釣り合い感が尋常ではなく感じてしまった。そこで4.0
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