このレビューはネタバレを含みます
工場で量産される車、無機質で無個性である表現のようだけどこの作品に登場する車はちょっと個性的。せかせかと走り回る広報の黄色い車やのんびりと休み休み走る輸送車、ワイパーの動きも速さもみんな違う。なのに乗ってる人は皆同じだと言っているような彫刻のお土産。合理化されすぎたキャンピングカーのギミックはもはやお約束で楽しく、セリフは少なくパントマイムで笑わせるサイレント映画の雰囲気もあって、ユロおじさんの動きとやや前傾姿勢がやっぱり面白い。にしても木登りは流石!人は飄々としていながらも映像は洗練されていて車体に反射する白線なんかはカッコよかったけど、時折映し出される破棄された車が物悲しい。