弱小チームが甲子園で闘えるほどの成長をする物語で王道の展開だったがかなり楽しめた。日本人、漢人、台湾原住民の異なる三つの人種が組み合わさった台湾のチームだが、物語的には弱小チームであればあまり関係ないように感じた。人物の心情がそこまで描かれるわけでもないのでそのチームならではの展開が少し欲しかった。
視点は選手、監督だけでなく相手の選手からも描かれるため台湾チームの像を捉えやすかった。
パパイヤの木の実が大きく育つ方法の話は生きる上での教訓になった。この物語のその後に待ち受ける戦争などの悲惨さを考えれば野球がもたらす輝きがどれほど大きい存在なのかを知れた。