映画大好きザウルスくん

デス・リベンジ ラストミッションの映画大好きザウルスくんのレビュー・感想・評価

1.4
シリーズ3作目!異世界に迷い込んだドミニク・パーセルがある王国を救うために奮闘するファンタジー冒険活劇。1作目ステイサム、2作目ドルフと『エクスペンダブルズ』メンバーで回してきた本シリーズの主演バトンを最後に受け取ったのはC級アクション映画の常連俳優、ドミパでした!B級、C級なりに積み上げてきたシリーズのお約束(主人公が実は〇〇でした展開、主人公の地位が向上しても鎧などの防具は一切着けないなど)は押さえているものの、その押さえ方は上っ面だけなぞった程度のもので(主人公は王ではなく選ばれし者というだけなど)、全体的にかなり低レベルな続編と言えます🥲

暗殺者のドミパがターゲットを始末した後にその場で一杯コーヒーを飲んで一息つくという緊張感のない冒頭から失笑ムードが漂い始め、異世界に着くなり前作の隠し球であった迫力のないドラゴンに襲われて軽く小突かれてケガをしたり、ガバガバな殺陣なのに剣術に長けている設定になっていたり、急なキスから恋愛関係に話が発展したり、何故か大部隊の作戦考案係になったり、豪速球のC級展開が続いていきます…!世界観の作り込みも雑で、敵の背中に「太郎」というタトゥーがあったり、城の城壁が低すぎたり、ファンタジー作品としてとても残念な仕上がりになっていました(ステイサム、ドルフと比べてドミパはあまり人望があるように見えないのも説得力に欠ける点ですね…)🤦‍♂️

ファンタジー的目線やストーリー的目線で見てもこれだけ不満点を挙げられたのですが、実は本作最大の不満点は「高速カット割」×「ブレブレカメラワーク」×「急なドアップ」という最悪なコンボが産んだ地獄のアクションシーンにあります!斬られて血飛沫が飛ぶようになったのは前2作から成長したポイントですが(まあ雑なCGエフェクトな上に血糊も塗られていないのでかなり小手先だけの改善ですけど)、それ以外の全ての要素が後退していました。ここからは僕の予想でしかありませんが、恐らくステイサムとドルフがある程度殺陣ができたため無駄な演出を使わずに済んでいたのに対してドミパは殺陣ができず、演出で何とかそれっぽく見せようとして低レベルな製作陣が頑張ってしまった結果、逆に下手クソな編集技術が露呈したのだと思います。味方の指揮官の死に方もバカで雑すぎたし、ボスとの決闘も難なく終わった上に撮り方もゴミすぎてマジで詰まらなかったし、アクションシーンで興奮することが1度もないアクション映画でした🤯

本作はC級に留まっていますがこれより下のレベルになるといよいよZ級の領域に達してしまうので(ドラゴンが現実世界に来てそのまま放たれっぱなしなのにハッピーエンド扱いされるのはもはやアサイラム映画を彷彿とさせる)、このシリーズは本作で終わるのが丁度良かったのかもしれませんね。お疲れ様でした😇