このレビューはネタバレを含みます
2014年4月26日、シネパレス銀座にて鑑賞。
物語の冒頭、人形を抱えて一人夜の街を彷徨うマルコ。映画を見終わってそのシーンの本当の意味を理解した時、ルディの身を切られるような歌声とポールの淡々と手紙を読む声のコントラストとも相まって、いろんな感情が激流のように胸の奥に流れ込んできた。
忘れられないのは、「愛しい」と書いて「かなしい」と読ませるような憂いを帯びたルディのまなざしと、痛々しいくらい不器用な仕草で子どもを抱き寄せていたポールの両腕、そして何よりそんな二人に永遠の「魔法」をかけた、マルコの光輝く笑顔と涙。