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チョコレートドーナツのtoriのネタバレレビュー・内容・結末

チョコレートドーナツ(2012年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

二人のマルコへの愛は本当だった。

愛情があったとしても
世間的には難しい大きな壁がある。

もちろんマイノリティや性差別問題もそうだし、薬中の親の元でダウン症という育て方が難しい子供が産まれた悲劇もそう。
色んなことを考えながら見た。

でも映画のストーリーとしてだけではなく現実的に考えてみると、子供を引き取るというのは難しいとも思う。この映画を見てそう考えている自分も冷たいかもなぁと思うけど…
昔見た漫画でも同じような話があり、いかに他人が介入できないのか思い知ってしまった。


親はクスリ中毒で逮捕。マルコ一人が残され児相へ。
親が児相へ預けたわけでもないし捕まってるからマルコは児相で過ごすことになっている現状がある。

ルディがマルコを引き取りたいと思う気持ちは分からなくないけど、他人は他人で親がいる限り干渉するのは難しい。。

(育児放棄されてる子供でさえ、親族以外の他人が干渉するのは難しいし児相や警察が介入して初めて親から子供を引き離せるのが現状だよね。。)



刑務所で母と結んだ契約があったから彼らもマルコを一時引き取ることができたけど、マルコのことを今まで知らない彼らが一緒に住むこと自体世間一般からすると不自然と言われるのは仕方がないような気もしてしまう。

ルディとポールの二人は良心的でマルコに対して愛情深くまさに親のように接していたから余計に辛いけど、、、。

愛情の大きさを目で見れたらな。。

逆に子供に酷いことをする人間や子供を利用する人間が引き取る可能性だってあるから他人から守り介入させないために法律がある。判断がとても難しいんだろうな。

今回は子供を守るために必要だった裁判のはずなのに…この結果はとても悲しい。
マルコが元の家に戻った後の保護観察下で防げなかったのかとも思う。

問題がある親の元へ子供が帰された際に、児童相談所の見守り体制やこの親では育児が出来ないという見極めが重要だと感じる。


あんな親の元に戻るなら児相で自立するまで過ごし、大人になってから彼ら二人の元へ戻るのがよかったよね。。



チョコレートドーナツ…
それだけの理由でバレンタインにこれを見てしまった。


追記
他の方のレビューを拝見して、そういう時代だったのか…と腑に落ちました。教養が足りず反省( ◜ω◝ )
今はより良い時代でありますように。
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