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め組の大吾 火事場のバカヤローのmitakosamaのレビュー・感想・評価

3.3
原作は少年サンデー連載だった漫画で、今作はイベント限定の映像だったそう。後々劇場でも公開されたそうだが。

イベント限定のアニメにしては勿体無さ過ぎる。40分という中途半端な尺も惜しい。
ハッキリ言って110分くらいの劇場用長編として作ったら、かなり評価される内容になるんじゃないか?

主人公の消防士・大吾が情熱故にスタンドプレーに走ることもあり問題視する声もある。が、それでも火災現場において命を守る熱意のまま邁進する。…という、典型的な熱血譚。

だが、如何せん尺が短い。大吾のバックボーンも、恩師の心配する想いも、ライバル甘粕との関係も、新聞記者との軋轢も、どうしても描き切れていない。
特に、序盤から大吾の行動を問題視し批判記事を書いた新聞記者が前フリだけ登場して最後に出てこないのは脚本上おかしいよ。
大吾の無茶だけど結果ちゃんと救助作業を成し遂げる様を見て、考えを改め見直す、というシーンが無いと物語の構成上終わりにならないじゃないか。

しかし、消防に関する描写は素晴らしい。取材もちゃんとしたんだろうなぁ。
あと当然“バックドラフト”の影響は否定出来まい。意を決して消防車で壁を破戒するクライマックスシーンのサントラは、まさにバックドラフトそのもの。(今や料理の鉄人のイメージの方が強いが)
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