このレビューはネタバレを含みます
「"奇跡のパーツ"を見つけた人は、最も偉大で重要な救世主。世界一イケてるって予言にもある。あなたのことね?」
ただの作業員が偶然"奇跡のパーツ"を拾ったことを機に、世界を救うスーパーヒーローと勘違いされてしまう話。
「平凡であることにも価値がある」というテーマがあって良かった。世の中で歯車や潤滑油の役割を担っている人たちにとって、この作品はまさに讃歌。ずば抜けた才能がなくても人の役に立てるし、世界を救うことだってできる。
最後ガチの父子が「上のお方」として出てきて、この物語が息子の妄想によって生まれていたという種明かしをされるのが面白かった。レゴを愛するあまり絶対に息子にジオラマを触れさせないお父さんが、息子をちゃんと理解して一緒にレゴ遊びするシーンも胸熱。
展開は王道そのもので大きな驚きはそんなになかったけど、最後の地球外生命隊オチだけは吹いた。
以下、セリフメモ。
≪黄色い顔の選ばれし者…≫
「あいつに犯罪は無理さ。普通のやつだもん。みんな特徴があるのにあいつは…何もない」
「おしごと社長ことおしごと大王は、最強兵器"スパボン"を盗んだ」
「この世における最強の兵器、スパボン。"スーパーボンド"。来たるタコス・デーには、あらゆる物と住人をスパボン漬けだ」
「では集めよう。マスタービルダーを」
(潜水艦が壊れた後)
「2段ソファ、意外と使えたね。唯一壊れなかった」
「マニュアルは大事なんだ。君たちは才能と独創性があるけど、チームプレーは苦手だろ。僕はただの作業員。でもマニュアルさえあれば高いビルだって作れちゃう」
「私がなりたかったの。"選ばれし者"に。…だけど君に先を越された」
「予言はでまかせだ。アドリブ。嘘っぱち」
「じゃあ僕は"選ばれし者"じゃないってこと?」
「"選ばれし者"に必要なのは、なれると信じること。こんな姿(幽霊)で申し訳ないが真実だ」
(子供が出てきて)
「もしかしてこれが…上にいるお方?」
(敵に手を差し出して)
「僕の必殺技はコレだ。手を繋いで欲しいんだ」
「おしごと社長は悪いやつか…。もしお前が建設作業員ならなんて言う?」
「今からでも──全部変えていいんだ」
「(別れの言葉は)言うな。ワイルドガール。ルーシー、お前に相応しいヒーローはそいつだ」
「ひとつ言っとくぞ。お前以外にももう一人遊ばせる」
「誰?」
「妹だ」
「われわれはデュプロ星人だ。お前たちをめちゅぼうさせゆ」
「…マジっすか?」