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最後の一葉
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『最後の一葉』に投稿された感想・評価

青二歳

青二歳の感想・評価

3.7
これはもう一度観たい作品。
何故かチャップリンのパペットアニメーションで、オー・ヘンリーの“最後の一葉”をやるという不思議な作品。
【オー・ヘンリー著『最後の一葉』の私訳】

 多くのアーティストがニューヨークのグリニッジビレッジ地区に住んでいた。スーとジョンジーという2人の若い女性が、3階建ての建物の一番上の階のワンルームに一緒に住んでいた。ジョンジーの本名はジョアンナといった。
 11月のことであった。冷たくて目に見えないよそ者が、この街を訪れた。この病気、そう、肺炎は、多くの人々を殺したのである。ジョンジーはベッドに横になって、ほとんど動かなかった。彼女は小さな窓越しに外を見ていた。彼女には、隣のレンガ作りの建物の壁を見ることができたのである。

 ある朝、医者がジョンジーを診察し、体温を測った。それから医者は別の部屋でスーと話した。
「彼女が助かる見込みは、そうだな、十に一つといったところか。」と医者は言った。
「そして、その好機というのはね、彼女が生きたいと思うことなんだよ。君のお友達のジョンジーはね、自分が元気にならないと、決めてかかっているんだ。あの子には、何か心残りになるようなものはあるかな?」と医者は尋ねた。
「えっと、彼女はそう、彼女はいつか、イタリアのナポリ湾を描きたいと言っていましたわ。」とスーは言った。
「絵だって?」と医者は言った。
「そんなんじゃ全然ダメだ。もっと、この世に思いとどまるに値するような、そういう何かが、彼女にはないだろうか。例えばそう、男とか?」
 「男ですか?男が大事なんですか?でも、いませんわ先生。そういう男は、いないのです。」と、スーは言った。
 「私は科学にできる全てのことはするつもりだ。しかしだね、これまでの経験から言うと、私の担当する患者が自分の葬式に、車がどのくらいくるのかを数え始めるような時にはいつだって、薬の治癒力は半減すると、私は思っているのだよ。」
 その医者が去った後、スーは仕事場に入って、泣いた。そして、彼女はスーを気遣って、ラグタイムを口ずさみながら、画板を持ってジョンジーの部屋に行った。
 ジョンジーは、窓に向かって顔を向けながら、横になっていた。スーはジョンジーが寝ていると思って、口笛をやめた。スーは、ペン画で、雑誌内の物語のための挿絵を描き始めた。若い芸術家というのは、こうやって雑誌内の物語のために絵を描くことによって、正真正銘の「アート」へと続く下積み時代を経ねばならないのだ。スーはジョンジーが何度か繰り返し低い声で唸るのを聞いた。それでスーは素早くベットサイドに駆け寄った。
 ジョンジーの目は大きく見開いていた。ジョンジーは、窓の外を眺め、そして数を逆から数え始めた。「12」とジョンジーは言った。そして、少し遅れて「11」と言い、それから「10」「9」、そして「8」と「7」をほとんど続けて言った。
 スーは窓の外を見た。ジョンジーは、何を数えているのだろうか。外には、空っぽの庭と、7メートル離れた所にある家の、何も書かれていない壁面しかなかった。根もとが腐っている古びたツタが、その壁の半分までを這い上がっていた。秋の冷たい風は、葉っぱをツタから落としており、とうとうその枝はほとんど丸裸になって、レンガにしがみついているのであった。
「何をしているの?」とスーが聞いた。
「6」とジョンジーが静かに言った。「落ちるのがどんどんはやくなっているわ。3日前には、ほぼ100枚あったの。数えたら頭が痛くなったわ。でも、今は数えるのも楽になったわ。あ、もう1枚落ちた。今はもう、5枚しか残ってない。」
「5枚の何よ?」とスーが聞いた。
「葉っぱよ。あの植物についてるやつ。最後の1枚が落ちた時、私もいくんだわ。3日前から気づいていた。お医者さん、あなたに言ってなかった?」
「あら、そんなこと聞いたことないわよ。」とスーが言った。「古いツタの葉っぱが、あなたの回復と何の関係があるというの?それに、あなたはあのツタが好きだったじゃない。バカ言わないで。あのね、お医者さんが今朝言ってたのは、あなたがすぐに回復する見込みは、えっと、彼が言ったことを正確に引用すると、彼は「十中八九大丈夫だ」って言ってたのよ!今はスープを飲んでなさい。それで、私は絵に戻るわね。そしたら、これを雑誌社に売って、食べ物とワインが買えるわ。」
窓の外に目をやったまま「これ以上ワインを買う必要なんて無いのよ。」とジョンジーは言った。
 「あ、また1枚落ちた。もう、スープも要らないわ。あと4枚しかないんですもの。暗くなる前に、最後の1枚が落ちるのが見たいわ。そしたら、私も一緒にいくのよ。」
 「もう、ジョンジー」とスーが言った。「目を閉じて、私が仕事を終えるまで、窓の外を見ないって、誓ってくれる?明日までにこれらの絵を雑誌社に出さなくちゃいけないの。」
 「終わったらすぐに教えてね。」と言って、ジョンジーは目を閉じた。彼女は倒れた像のように白く動かず、横になっていた。「最後の1枚が落ちるのを見たいの。もう待ちくたびれたわ。考えるのもうんざりよ。全てのことに対する気がかりを手放して、ちょうどあの可哀想な、くたびれた葉っぱたちのひとつのように、下へ下へと降りて行きたいの。」
「いいから眠るのよ。ああそうだ。私はベーアマンさんに、私の描いている老坑夫の絵のためのモデルになってくれるように、電話でお願いしてこなくちゃ。私が帰ってくるまで、ここから動いちゃダメよ。」とスーは言った。
年老いたベーアマンという人物は、このアパートの1階に住んでいる画家であった。ベーアマンは、芸術の世界では、てんで芽が出ない人であった。何年もの間、彼はいつも作品を描くことを計画してきてはいたのだが、それがいつも計画どまりで、実際に取り掛かることは絶えてなかった。ベーアマンは、プロのモデルを雇えない芸術家たちのためにモデルを務めることで、小銭を稼いでいた。彼は、上の階のワンルームに住む二人の若い女性を保護している、いかつくて、小さくて、老いた男だったのである。
スーはベーアマンが部屋にいるのを見つけた。最初のひと筆が乗るのを25年間も待ち続けている真っ白なキャンバスが、部屋の一角にはあった。スーはベーアマンに、ジョンジーについて伝え、自分がどれだけジョンジーが葉っぱのように散ってしまうかもしれないということを恐れているのかを伝えた。
 老いたベーアマンは、そのような考えを聞いて憤慨した。「葉っぱがツタから落ちるから死ぬだなんて、そんな馬鹿げたことを言う人がいったいどこにいる?どうしてそんなおかしなことをジョンジーに思わせたままにしているんだい?」
「ジョンジーは今、すごく具合が悪くて弱っているの。そして、例の病気が、彼女の心をおかしな考えでいっぱいにしてしまったのよ。」とスーは言った。
 「ここは、ジョンジーちゃんみたいな良い子が寝込むような場所ではないんだ!」とベーアマンは声をあげた。「いつの日か、ワシが傑作を描いて、そしてここをみんなで出ていくんだ。」
彼らが階上に行くと、ジョンジーは眠っていた。スーは窓を隠すために、日よけを下ろした。スーとベーアマンは別の部屋へ入った。彼らは、びくびくしながら窓の外のツタを見た。そのとき、彼らは、黙って目を見合わせた。雪混じりの、冷たい雨が降っていた。それからベーアマンは座り、坑夫としてポーズをとった。

 翌朝、スーは1時間だけ寝てから、目覚めた。スーはジョンジーが日よけに覆われた窓を、ぱっちりと目を開けて、見つめているのに気がついた。
 「日よけを開けて。見たいの。」とジョンジーはそっと頼んだ。
 スーはそれに従った。
 日よけをあげると、叩きつけるような雨と、夜じゅう吹き荒んだ激しい風にもかかわらず、まだツタの葉が1枚だけ、壁にもたれていた。それはそのツタに残された、最後の葉だった。中心はまだ濃い緑色で、しかしふちの部分はもう黄色に染まっていた。その葉は、地面から7メートルくらいのところにある枝に勇敢にぶら下がっていたのである。
「あれで最後よ」とジョンジーは言った。「昨夜の間にきっと落ちるだろうと思っていた。強い風の音が聞こえていたもの。でも、今日には落ちて、私も同時に死ぬのね。」
「お願いよ。あなたがもう自分のことはどうでもいいっていうのなら、私のことを考えて。あなたがいなくなったら、いったい私はどうすればいいの?」とスーは言った。
 疲れきった顔をベッドにあずけて、スーが尋ねたこの問いに、ジョンジーは答えなかった。

その翌朝、明るくなると、ジョンジーは窓の日よけを上げて、と要求した。最後の葉は、まだそこにあった。ジョンジーは、長い間横たわって、その葉を見ていた。それから彼女はスーを呼び出した。スーはチキンスープの準備をしていた。
「私が悪かったわ。」とジョンジーが言った。「何かが、あの最後の葉っぱをあそこにとどまらせたのね。私がどれだけ間違っていたのかを示すために。死を望んではいけなかった。今なら、少しスープを飲めそうよ。持ってきてくれるかしら。」
1時間後、ジョンジーは言った。「いつか、私はナポリ湾を描きたいわ。」
 その日の午後には、あの医者がやって来て、スーは廊下で話をした。
「ごぶごぶだな。」と医者は言った。「気配りをしっかりすれば、大丈夫だろう。今はむしろね、私はこの建物の他の患者を見なければならなくなったんだ。たしかベーアマンとかいう、ある種の芸術家だっだと思う。同じく肺炎でね。彼は老いていて弱いから、彼の状況はいっそう深刻だよ。痛みを少しでも軽くするために、彼は今日病院に行くんだが、彼にはもう助かる見込みはないと思うね。」

翌日、医者はスーに言った。「ジョンジーはもう危機から脱した。君らは病気に勝ったんだ。今必要なのは栄養と気配り、それだけだ。」
午後、スーはジョンジーが寝ているベッドに行って、彼女を抱き抱えるように腕をまわした。
「あなたに伝えなければならないことがあるの、白ねずみちゃん。」とスーは言い、そして次のように続けた。

「ベーアマンさんが今日、病院で肺炎のため亡くなったわ。病気になってから、たった2日しか経っていないのに。1日目の朝、下の階の彼の部屋で、痛みでどうすることも出来ないでいる彼が見つかったそうよ。彼の靴や服は完全に濡れていて、氷のような冷たさだった。こんな悪天候の夜に、いったい彼がどこにいたのか、みんな想像も出来なかったそうよ。
そしてそのとき、彼らはまだ火が灯っている、ランタンを見つけたの。そして彼らはいつもの場所から動かされた、はしごを見つけた。画材と、緑と黄色の絵の具が乗った画板も。
ほら、窓の外をご覧なさい。あの壁のツタの最後の葉を見て。なぜ風が吹いても、あの葉が決して動かないのか、不思議に思わなかった?そう、あれがベーアマンさんの傑作よ。最後の葉っぱが落ちた夜、彼があそこにあれを描いたの。」
Noel

Noelの感想・評価

5.0
楽曲がオー・ヘンリーの心温まる物語にとても合っていた。
画家のおじさんもイメージ通りだった