コウ

それでも夜は明けるのコウのネタバレレビュー・内容・結末

それでも夜は明ける(2013年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

スティーヴ・マックイーン作品の中でも圧倒的に見やすくて、分かりやすい。いわゆる冤罪モノのような流れを見せて、その異様な背景にこそ訴えかけるものがある、という作り。「ジャンゴ 繋がれざる者」の黒人でありながら特権階級を持つサミュエル・L・ジャクソンのキャラクター造形にも唸ったけど、今作でも、不完全ながら最低限の良識をもつベネディクト・カンバーバッチや、黒人女性を「家畜」として扱いながらも情愛を抱いてしまうマイケル・ファスベンダーなど、単純な黒人対白人の構図は出てこない。この複層的な問題提起は、決着こそやや甘いものの、見ごたえがあった。
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