EDDIE

WOOD JOB!(ウッジョブ)神去なあなあ日常のEDDIEのレビュー・感想・評価

3.8
大学受験に失敗した先の見えない主人公が選んだのは携帯の電波も届かない山間部の林業。自然の脅威、厳しい指導員など数々の試練に見舞われながらも村の人々に受け入れられ、人間として成長していく主人公がいい。男ってバカだから動機が不純。笑

Twitterでお勧めいただいた作品。もともとは『神去なあなあ日常(かむさりなあなあにちじょう』という三浦しをん原作小説で、映画化される前にラジオドラマ化もされたみたいですね。
テレビ的演出が気になりましたが、テーマ性と都会育ちの主人公が田舎の村人たちと絆を深めていく模様がとても良かったです。特に染谷将太が演じる主人公の平野勇気が世の中舐めきった若者からどんどん逞しくなる一連の流れが心を動かしてくれました。

一番好きだったシーンは、高校時代に付き合っていた玲奈(清野菜名)から連絡があり、スローライフ体験に来た学生たちの配慮ない言葉の数々に憤慨する勇気の行動です。粗暴な与喜(伊藤英明)が爆発寸前で、彼の代わりに勇気がキレた場面は心熱くなりました。

ギャグの部分があまりにも寒いと感じましたが、伊藤英明が演じる与喜の存在がいいアクセントになって作品が引き締まっていました。終盤の駅ホームのシーンはついつい涙腺が緩んでしまいました。
クライマックスの神木を滑らせるシーンはさすがに苦笑。神木(=男根)が輪っかの縄手(=女性器)をくぐるってのは実際の神事に倣っているんでしょうけど、あまりにも直接的すぎます。そこに村の女性たちが待ち構えて群がっているというのもいかにも。

ヒロインの直紀役だった長澤まさみは劇場版とラジオドラマ版どちらでも同じ役を演じているようです。
それにしても今考えるとなかなかに豪華な布陣でした。ただその中でも伊藤英明が際立って良かったですね。

※2020年自宅鑑賞272本目
EDDIE

EDDIE