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デデという娼婦のkazu1961のレビュー・感想・評価

デデという娼婦(1947年製作の映画)
3.8
🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2021-616 再鑑賞
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-※※※

🖋エンディングのシュールなお洒落さに拍手です。波止場、夜、霧。。。常にグレイッシュな詩的な映像がフィルム・ノワールを感じさせます。全く無駄のない映像、アレグレ監督ならではの映像、彼の初めて日本に紹介された作品になります。

🖋環境に屈従して底辺の生活から逃げ出せない女の宿命が、ありきたりの感傷にながされず残酷に、かつ心に沁み入るように詩情豊かに描かれています。終盤の展開が読めながらもスタイリッシュに感じてしまうのはシモーヌ・シニョレの表情の演技によるところも大きいです。そう、アレグレ監督の実際の妻であるシニョレを初めて主役に起用した作品でもあるんですね。

🖋シニョレはこの年26歳。もう既にその美しさと演技は光っています。笑うシニョレ、怒るシニョレ、涙するシニョレ、どれもとても素敵なシニョレです。

😔Story:(参考:TSUTAYA)
愛人と共にアントワープに流れ着いた娼婦デデは、港近くの酒場を根城にして働いていた。ある日寄港した貨物船の船長と恋に落ちたデデは、彼と出直して新たな人生を築くことを夢見るのだが……。

🔸Database🔸
・邦題 : 『デデという娼婦』
・原題 : 『Dedee d'Anvers』
・製作国 : フランス
・初公開 : 1947
・日本公開 : 1953/03/03
・上映時間 : 86分
・受賞 : ※※※
・監督 : イヴ・アレグレ
・脚本 : イヴ・アレグレ、ジャック・シギュール
・原作 : アシェルベ
・撮影 : ジャン・ブールゴワン
・音楽 : ルイ・ベイツ
・出演 : シモーヌ・シニョレ、マルセル・パリエロ、ベルナール・ブリエ、マルセル・ダリオ、ジャヌ・マルカン

🔸Overview (参考:映画. com)🔸
「奇蹟は一度しか起らない」「革の鼻」(共に未輸入)等の数作で戦後一躍名をなしたイヴ・アレグレ監督の本邦公開第一作でアシェルベ(「望郷」)の小説をアレグレと「すべての道はローマへ」のジャック・シギュールが協力して脚色した。台詞はシギュルの担当である。「マルセイユの一夜」のイヴァン・ブルゴアンが撮影を、「栄光への序曲」のルイ・ベーツが音楽を受持った。出演者は「二百万人還る」のベルナール・ブリエ、「肉体の冠」のシモーヌ・シニョレ、「賭はなされた」のマルセル・パリエロ(近頃監督もしている)、「キリマンジャロの雪」のマルセル・ダリオ、ジャーヌ・マルカン(「二百万人還る」)など。
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