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楽隊のうさぎのNSのレビュー・感想・評価

楽隊のうさぎ(2013年製作の映画)
3.5
フィクショナルな画面とドキュメンタルな画面が錯綜的に混在する。被写体となる演者の、被写体としての質による混在なんだとは判る。
その境界は“曖昧”というよりは錯綜的で、だからこそのズレがともすれば瑕疵とも見えるが、その混在があるから、子供には子供の、大人には大人の実存的な輪郭のキワが見えて来る様で、決して悪いものとも思われず。

キャメラを介して被写体の実存に向き合っている、捉えようとしている、そんな映画的なモラルがある画面に見える。

単なる音響が音楽に化けていく、その過程を捉えようとしている映画、とも見える。(それが被写体の実存的な輪郭の変容、その過程とリンクし合うかの様な。)
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