開拓間もないアメリカ西部を舞台に、夫を殺され、自身も凌辱され全てを失った女性の復讐を描いた西部劇。
ジャケットを見ると安っぽいB級アクションのような感じですが、実際はシリアスな西部劇といった感じです。
主人公夫婦以外はマトモな人間がいない映画。悪党は宗教狂いの盲信者で悪役としてなかなかの存在感。
夫が殺されたかどうか分からない状況が長いという復讐物としては珍しいです。それが災いしてテンポが悪く、いざ復讐開始まで一時間程掛かってしまう…。
奥さん役のジャニュアリー・ジョーンズさんは素朴感のある美人という感じで役柄に合っていました。ヌードも披露の体当たりな演技は流石。
頭のネジが少し外れた保安官を熱演しているエド・ハリスさんはやはり名優で存在感抜群でした。
主人公の怒りは理解できるし同情も100%出来るのですが、爆発力が足りずどうしても地味なために盛り上がりに欠けるのが残念なところ。
人の怒りの前では神など無能という事を言いたい作品なのかな?過去に西部劇を監督した事のある出演のエド・ハリスさんが製作総指揮も兼ねているのもあってかシリアスな哀愁漂う雰囲気ある西部劇となっていて、まあまあ楽しめた映画でした。