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渇き。のTSのレビュー・感想・評価

渇き。(2013年製作の映画)
3.9
【やり過ぎデカとはこいつのことだ】82点
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監督:中島哲也
製作国:日本
ジャンル:犯罪
収録時間:118分
興行収入:約7億5000万円
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好物。見る前から多分自分好みの作品かなと思っていて、最初3分で完全に入り込んでしまいました。平均スコアは3.0なので評価は良くないようですが、狂っているバイオレンス、ルールなんてお構いなしのぶっ飛んだ映画が好きな人にはオススメかもしれません。

元刑事の藤島は、元妻から行方不明になった娘の加奈子の捜索を依頼される。ところが調べていく内に、加奈子は不良グループと関連があったことがわかっていくのだが。。

思いの外、キャストが豪華です。至る所に有名俳優が散りばめられています。
さて今作ですが、何と言っても藤島を演じる役所広司の演技が凄まじいです。瞬間湯沸かし器のようにすぐブチキレる藤島。老若男女構わず時には暴力を振るう彼の姿はあってはならないものでしょうが、ここまで思い切ってやられると爽快感を感じてしまいます。誰が一番犯罪者だよ?と終始ツッコまずにはいられない暴虐ぶりには流石に笑わされてしまいました。また、彼の行動を「ゲーム」として捉えてそうな警察の浅井も面白かったです。妻夫木聡が演じていますが、人を見透かしたようなあの小憎さは半端ない。と言うか今作に出てくる人全員が狂っています。正常な人はほとんど出てこないと言った方が良いでしょう。

工夫された撮り方、例えば過去と現在を行き来する描写や、バイオレンスにも関わらずポップに仕上げているところも好印象でした。思えば中島哲也監督は、例の『告白』の監督でしたか。そりゃあハマるわけだ。オチこそイマイチなものの、全体的にハイテンポに仕上げられており、「普通に楽しめた作品」でありました。特に藤島とある人物の乱闘なんて最早「最高」以外の言葉が思いつきませんでした。

R15なので、バイオレンスは中々のもの。『冷たい熱帯魚』あたりを普通に見れるくらいならば問題ないですが、グロ耐性がない方が見られると度肝を抜かれる、いやドン引きしてしまうかもしれませんのでご注意を。
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