ばきちゃん

るろうに剣心 伝説の最期編のばきちゃんのレビュー・感想・評価

3.6
何といっても今回の見どころは、藤原竜也。利用するだけ利用して、最後は自分を殺して焼こうとした恨み募る新政府を倒して、日本の覇王を目指す男。利害関係で結びついた集団を率いて、軍艦で東京を目指す。前回の最後に現れた謎の男は、緋村剣心の師匠だった。師匠のもとでさらに修行を積んだ剣心は、民衆の平穏な生活を守るため、志々雄(藤原竜也)と決着をつけようと、東京へ向かうというような物語。前半、剣心と師匠の過去や、再会した師匠との問答や鍛錬があって、少し説明的だったり、理屈っぽい場面が続く。さらに、原作ではそれなりの因縁があるらしいが、映画の中では、訳のわからない理屈で剣心を追いかけ回す元御庭番の頭領(伊勢谷友介)の存在が、ちょっと邪魔くさい(失礼)。まぁ、そんな回り道的なエピソードも、最終盤の志々雄との対決への序章ということか。仲間からの裏切り、しかも焼き殺されかけた恨みは、どんな復讐でも晴れないだろうと想像できて、志々雄を悪者とは思えない。むしろ、とても哀しい存在だ。そんな志々雄と剣心を闘わせて、あわよくば二人とも歴史から抹殺したがってる新政府に腹が立つが、剣心はあくまで民の幸せのために戦うのだ。泣ける。今回の剣心は孤独ではない。志々雄との対決シーンでは、思いがけず、4対1の闘いとなってた。剣心のためには喜ぶべきか?火傷の後遺症が残る志々雄の最期は予測できたけど、あっぱれな闘いぶりだった。
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