東京で女優をしていたが全く売れず、マネージャーと結婚するもすぐに離婚し実家の神社に家事手伝いとして戻ってきた坂東ノブ子。
少々難しい性格も災いして、家族との距離も少し離れていた。
実家の神社で恒例の祭りが行われることになり、その祭りの露店でひよこを売って一儲けしようと若者・藤巻マサルがやってきて・・・
ノブ子を坂井真紀、マサルを星野源が演じる。
二人はなんとなく恋愛関係になるのだが、その経過が唐突すぎて不自然になってしまったのが残念。
ノブ子の元夫で復縁を迫りにやってくるのをが鶴見辰吾。
ダメ男の役柄なんですが、ちょっとタイプが違う気がする。
ひよこの露店の出店を的屋の組合に断られたマサルが、チェーンソーを振り回して祭りをむちゃくちゃにしてしまうシーンは、完全に人格崩壊していてやりすぎ感がすごく、そのあと、米映画『卒業』(1967)を模したような花嫁(じゃないけど)強奪シーンが繰り広げられるのに至っては苦笑してしまった。
ただ、マサルの幻を映したようなニワトリを追いかけて、川に飛び込むラストシーンが爽やかで、それまでの不満を一掃するすがすがしさが残る印象となった。
毒にも薬にもならないような作品ですけど、不思議とお気に入りの部類に入ります。
坂井真紀も大人になりました・・・