よ

デタッチメント 優しい無関心のよのレビュー・感想・評価

3.5
「教養も能力もない人間が流れ着くのは最低賃金でこき使われる仕事で、現状を嘆き出す頃にはもう取り返しがつかない。」の意の台詞を進路指導の教師が我慢できず生徒に吐く場面があって、これが一番リアルな言葉として突き刺さってしまった。捉えられたティーン像はラリー・クラークやガス・ヴァン・サントの描くそれに近いのだけど、観測者が教師に引き上げられることでこの手の映画の中では異質な肌触りがある。「病み」や「頽廃」をファッション的なものへと変換しないのが却って新しいというのはなんだかおかしいけど、それくらい叙情的に負の感情と寄り添う映画が多い気がしてる。
よ