山内

ミークス・カットオフの山内のレビュー・感想・評価

ミークス・カットオフ(2010年製作の映画)
4.3
決定的な変化は起きないまま、何を信じるのか逡巡し続ける。
最後まで馬車での旅は維持される。
馬車を使い続けるということは、車輪が機能する平滑な道に選択肢が限定されるということ。馬車を捨てることは選択可能な道が変わるという点で世界の可能性をラディカルに変革する決断だが、その瞬間は訪れない。馬車にこだわるが故にただの急斜面を降りることが大きなドラマとなる。

アルカリ性の水だ、という言葉により目の前の水への接触を諦める。人殺しのインディアンという言葉によりその人とのコミュニケーション可能性を断とうとする。
言葉とか、イメージによって世界に触れられない。水は出てこない。
信じる言葉を変えても世界には到達しない。

ほんとにやばかったらのたれ死んで無いで牛の血とか飲まないと。極夜の中で本気で生きようとしてま角幡唯介は連れてる犬を食うことばっか考えてた。
山内

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