浅野公喜

デス・レース2の浅野公喜のレビュー・感想・評価

デス・レース2(2010年製作の映画)
3.7
70年代のカルトカーアクション「デスレース2000年」のリメイク第二弾。前作に引き続きプロデューサーにオリジナルにも携わったロジャー・コーマン御大が参加しておりフォード・マスタングも再登場。主演はステイサムに変わり80年代後半にちょっとだけ人気だったイギリスのグループ、ブロスのルーク・ゴス。当時ブロスカットなるヘアスタイルも流行ったそうですがステイサムのそれを継承した頭の状況からその流行りは遠い昔なのが伺えます。

前作にも登場したフランケンシュタインなるキャラの誕生秘話も描いた前日譚であり、レースは中盤までお預け。そこで評価が分かれそうですが序盤から銀行強盗のカーチェイス有り喧嘩試合有りとバラエティに富んだ構成で、どの映画でもいっつも刑務所に居るイメージのダニー・トレホ、前作にも登場したフレデリック・コーラー演じる饒舌オタクキャラも登場(しかし何の罪で投獄されたのか相変わらず不明 笑)。

メインのレースは前作同様車が灰色に統一されてる&カット割りが多いせいか誰が乗るどの車がどのような状態になっているのか分かりにくく、せめて個性を持たせる為に色分け&一台一台にカーバトルゲーム「ヴィジランテ8」「ツイステッド・メタル」よろしくスペシャルウェポンが欲しかった所。カークラッシュや爆発も結構派手なのにじっくり見せてくれない、カメラカーや防火マスクのスタントマンが映ったりと粗も目立ちますがドライバーが串刺しになったり、車から車へ移動して他のライバルを襲ったりギャラリーにミサイル発射、そして劇中でもショーン・ビーンがテレビで観ていたオリジナルの特徴だった「轢殺」が加わったりとそれなりに工夫したアイデアで魅せてくれます。

ローレン・コーハンはじめ、前作より女性キャストのビジュアルのレベルが全体的に上がった印象ですが、良くも悪くもそこまで癖の無いタイプが多めなのがB級らしいかも(笑)。序盤のカーチェイスでは対向車やポリスカーがちょっとアメリカっぽくないなと思ったら南アフリカで撮影していたみたいです。
浅野公喜

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