Cleo

間諜X27のCleoのレビュー・感想・評価

間諜X27(1931年製作の映画)
3.4
第一次世界大戦のオーストリアを舞台に、元娼婦のマレーネ・ディートリヒがスパイとして活躍するが、敵国ロシアの将校を愛してしまう…というお話。

1931年の作品なので、映像の重みに時代を感じます。
ピアノ演奏がいいポイントになっていて、彼女の性格を表すような豪快な演奏が所々で披露されます。ドナウ川のさざなみは重厚感のあるメロディが映画の雰囲気によく合っていました。
ラストで目隠しを手渡す兵士に、彼女がそれを受け取り彼の涙を拭いて渡し返すシーンがあるのですが、とにかくマレーネ・ディートリヒがカッコいい。
退廃的で憂いのある表情、しなやかな身のこなしに躊躇いのない潔さが、他の男性たちが霞むほどにカッコいいです。
終わりの瞬間にも口紅を塗り直すなんて素敵すぎました。
Cleo

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