ぼるびっと

ノー・ワン・リヴズのぼるびっとのレビュー・感想・評価

ノー・ワン・リヴズ(2012年製作の映画)
3.0
人を殺したばかりのアマチュアちんぴら強盗団が、真性の殺人鬼さんにたまたま喧嘩をうったらどうなるか…という、社会勉強映画です。

設定自体は凄く好きなのですが、殺人が健康法とまで仰って憚らない、その道の大先輩に対して、ただ成り行きとして殺人を犯してしまっただけのチンピラ達が立ち向かう時点でスペックに差がありすぎるので、二者の対決にはなんらかの工夫が欲しかったかなぁと思いました。
チンピラの中にも、潜在的なサイコ属性の輩がいて、最終的にはそいつとベテラン殺人鬼さんのガチバトルに発展していく、とか…


殺人鬼の、女性に対する美意識や愛に関する価値観の特異さについても、表現したいがために、なんとなく、彼に誘拐されていたヒロインの一連の心理描写や行動がいまいちぶれて曖昧な部分があったような気がして、お前逃げる気あんのかよ!もっと熱くなれよ!と若干もやもやした面もあったので、彼が何故彼女らを選んだのかという部分にもう少し肉付けが欲しかったです。

ただ、全体的に観ていてさほど退屈はしないですし、ゴア描写もなかなかあるので楽しめました。