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そして父になるのireneのレビュー・感想・評価

そして父になる(2013年製作の映画)
4.7
ラスト15分、ありえないくらい泣いてしまった🥲
6歳の子どもでも、親世代でもない20歳の今観て感じることと、また年を重ねて出てくる感想は変わるのかな いつか結末を忘れてしまった頃にでも、また見返したいと思った。

野々宮夫妻にも斎木夫妻にも、どちらにも良い点、欠けた点はあって、間違いや正解なんてない。

自分は、良多(福山雅治)そのものだと思ってすごく感情移入しまった。(ストロー噛むことやすぐお金の話をすることを卑しいと思ってしまう感覚もわかる)
踏ん張らないと、こどもと走り回って泥んこになって遊ぶ楽しいとーちゃんにはなれないんだよね。
でも、そんな風に真面目に生きてきた自分にある程度の信頼と自負があるから、無理しても斎木(リリー)のようにはなれないんだよ そして、なる必要もないと私は信じたい

撃ち合いごっこを始めた琉晴が部屋に来るのを仕事を中断して待ち構える良多の姿と、「そして父になる」というタイトルが重なって思わず泣いてしまった。
一歩ずつでも、子どもや妻の見る世界を想像して寄り添うことが父になる・家族になるってことなんだろう 家庭を築いたことはないけど…

フィクションだけど、どうか成長した子どもが「取り違えられた家の方が幸せな人生を過ごせた」と絶対に思わないような、愛情が溢れた家庭になることを本気で願ってしまった それは、現実的に言えば金銭面でも…。

やっぱり是枝作品のナチュラルな演出、舞台作りが好きだ😭
映像から物語がじっとりと染みていく独特の感覚は、他では得られない凄みだと思います。
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