Omizu

ベンガルの槍騎兵のOmizuのレビュー・感想・評価

ベンガルの槍騎兵(1935年製作の映画)
3.3
【第8回アカデミー賞 助監督賞受賞】
監督は『ナイアガラ』『勇気ある追跡』のヘンリー・ハサウェイ、アカデミー賞では作品賞の『戦艦バウンティ号の叛乱』に次ぐ作品賞を含む7部門にノミネートされた。

英領インドの話ということでオリエンタルな雰囲気でアメリカ映画とは思えなかった。また上司に不満を抱き、後輩と張り合うマクレガー役のゲイリー・クーパーは流石スターだけあって風格がある。

演出も軽すぎもせず重すぎもしない、いいバランスでテンポよくみせている。コブラのシーンは影やカメラワークを上手く駆使してコミカルさと怖さを表現していてなかなか腕があるなと思った。

ただ、やはり『ガンジー』とかをみてしまうと、所詮侵略者のくせに、と思ってしまう。これを美談として描くこと自体への反感が強い。拷問はイギリス軍もやっていただろうに現地人の残虐さばかりを強調するのはフェアじゃない。

映画としては上手いし面白かったけど、そもそものテーマが今となっては受け入れられない。
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