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イタリア麦の帽子のFrengersのネタバレレビュー・内容・結末

イタリア麦の帽子(1927年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

伴奏つき。

二組ある(いる)ことで起きる混乱を描くだけのプロット。室内、家前、結婚式場と限られたシーンしかない。倒れている人間を起こそうとする仕草も角度によってはキスシーンに…というように、人物達を映す角度によって立場の変化やドラマと笑いを生み出す。二つの場面が初めて一つの画面に収まった瞬間に解決に向かう何気ない瞬間に興奮。アイテムで始まりアイテムで終わる。ちょっと長いかなとは思うものの至福の110分


以下は画面の外側での話。不快になるかも知れないので無視してください。

映画が始まる前、司会の女性が話し出した時、明らかにボリュームが小さいことに男性客(50over)が文句をつけ、「三倍くらい大きな声だして」「アナウンスの学校にいった方がいい」などとトンチンカンな事を言いだし、それを客が笑ってるという状況がキツすぎた。彼女の声の問題ではなくマイクのボリュームの問題かも知れないのに。その女性が話している最中、定時になると流れる録音されたアナウンスが被ってきた時も笑いが起きたり。いやいや全然笑えないよ。女性も戸惑っていたし、マンスプレイニングだし、個人の責任にして滑稽さを大勢が笑うなんてキツいわ。

そして割りと近くにいた70前後の初老のおばさんは終始ガサゴソ音を立てた挙句、スマホを鳴らしライトを暗室に放射する始末。無声映画+ピアノの生演奏という状況でそんな真似しますかね。あなたたちにこの映画は勿体ない。

10/04追記。
5225様、コメントありがとうございます。返信は結構ということでしたのでこちらに書かせていただきます。

映画そのもののことではないため、記すのは躊躇いましたが、密室化+無かったことにするのもマズいと思い書くことにしました。ここ数年、有害な男性性や権力or多数派による圧制といったトピックの作品を触れてきた身からすれば、あまりにも前時代的であり本人たちが無自覚だと感じたからです。思わず「本当に映画が好きなの?」と問いたくなる光景でした。
読んでいただきコメントしていただきありがとうございました。
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