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借りぐらしのアリエッティのmitakosamaのレビュー・感想・評価

借りぐらしのアリエッティ(2010年製作の映画)
3.3
マロこと米林宏昌の初監督作品。ジブリ生え抜きでは初の長編監督デビューだから、生粋のジブリチルドレンですな。
一方で、このジブリの枠組み内で作品を作るのが窮屈そうな印象だなぁ。そういう作品に思える。

やっぱりさ、病弱な人間の男の子(CV:神木竜之介きゅん)の「君たちは滅び行く運命だ」云々のセリフよ…なんだよアレ???
作品から不のオーラが出まくってるじゃないか!

病弱少年はその後に手術を受ける決意をするのでまだ救われるが、アリエッティ一家があまり能動的ではないんだよなぁ。

ぶっちゃけ、アリエッティ含め小人は、人間のものを“借りて”、見つかったら場所を変えるだけ。だから小人は積極的にアクションを起こす訳でもない。それってあまり感情移入できないのよね。
だったらまだ病弱少年の方が理解できる。

確かに小人目線で狩りならぬ“借り”に行くのもハラハラするし、怖い家政婦が見つけようと必死になるのもドキドキする。でも話の起伏が無いよ。
例えば、アリエッティが何かデカいピンチを勇気を持って解決して、それで病弱少年を救う、みたいなストーリーだったらもっと楽しめたんだがなぁ。
でなければ、おもいきって病弱少年を主人公にした方がまだ映画になったと思う。

あと、川から次の場所に移る際に現れた小人の少年、「ジムシィだ!」って思うよな。未来少年コナンの。もうちょっとキャラデザがなんとかならなかったかね(笑)
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