ポンコツ娘萌え萌え同盟

菩提樹のポンコツ娘萌え萌え同盟のレビュー・感想・評価

菩提樹(1956年製作の映画)
4.0
お転婆可愛い修道女のマリアがトラップ一家の子どもたちの家庭教師、ナチスによるオーストリア併合と某名作映画で聞いた設定だなと思ったら『サウンド・オブ・ミュージック』と原作が同じ『菩提樹』(そうと知らずに借りたから自分が勉強不足なだけだった…)
1956年作とサウンド〜よりも西ドイツにて先行で作られたトラップ一家物語もまたミュージカル映画らしく民謡や聖歌等の音楽と歌唱にフォーカスをあてた作りになっている。

マリアとトラップ一家の辿る内容の面白さは勿論だが、本作は音楽による説得力の強さに芯があると何よりも感じた。子供と大きく心を通わす雷の場面から、トラップ男爵がマリアの教育方針に納得することになるきっかけやら、本作のタイトル名でもある菩提樹を歌う場面まで。
彼女や子どもたちの合唱のハーモニーに、聞き手の心が揺り動かされる様は映像にもよく映されているし、歌による力─説得力が確かに存在することをより感じるなあと思った。