浅野公喜

ビート・ストリートの浅野公喜のレビュー・感想・評価

ビート・ストリート(1984年製作の映画)
3.7
「ブレイクダンス」シリーズと同年に作られたヒップホップカルチャーをテーマにした80s青春ドラマ。プロデューサーは「Banana Boat Song」のヒットで知られ翌年にはチャリティソング「We Are The World」の発起人となり役者としても近年は「ブラック・クランズマン」にも出演している大御所ハリー・ベラフォンテ。

東海岸のNYはブロンクスを舞台にDJやブレイクダンスに励む兄弟やグラフィティアーティストで子持ちの青年等がメインにストーリーは展開、同じアフリカ系でも大学でダンスサークルに所属するインテリ層との衝突に交流、グラフィティに対する親からの偏見や夢と現実に揺れ動く様も描かれ中身は西海岸が舞台の「ブレイクダンス」シリーズよりもやや濃厚且つ当時の熱気が立ち込め、ネオンライト眩しい華やかなステージでのダンス、ゴスペルクワイアも交えての終盤のパフォーマンスは当時のブラックカルチャーの総合デパート的な盛り上がりを見せてくれます。

登場するラップスターや歌手はアフリカ・バンバータ、クール・モー・ディー、グランドマスター・メリーメル(歌詞が特に秀逸)、ファンク系デュオのザ・システム、マライア・キャリーもカバーした「I Still Believe」のヒットを持つブレンダ・K・スター、ローリング・ストーンズとも共演しているバーナード・ファウラー等々。

俳優陣には「コマンドー」のレイ・ドーン・チョン、「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」の主役だったデュアン・ジョーンズの姿も。
浅野公喜

浅野公喜