ごまだんご

クール・ワールドのごまだんごのレビュー・感想・評価

クール・ワールド(1992年製作の映画)
3.7
「ロジャー・ラビット」や「ピートとドラゴン」のようにホンモノの人間とアニメキャラが共存する映画。これら作品の中でも群を抜いて狂っていて、大人向けです。日本映画の「HOUSE」に近い不気味さがあります。
明らかに説明不足な世界設定。何が起こっているのか分からない。考察が好きで、分からないことを楽しむタイプの人は楽しめると思うけど、受け身で映画に説明を求める人からしたらつまらないと思います。私は前者なので、本作は結構好きです。確かに意味はわからないけど、世界観やキャラクターは凄く好きで、何度も見たくなる魅力がある。
ホリー・ウッドのデザインがセクシーで本当に魅力的。ディズニーキャラでいうと「わんわん物語」のペグに近い妖艶さ。彼女のリアル版を演じたキム・ベイシンガーの美貌と演技は素晴らしい。彼女が現代社会で奇行をとる姿は、「魔法にかけられて」の初めてニューヨークに迷い込んだ際のジゼルのよう。わがままでセクシーなシゼルという所だろうか。
アニメーションは粗は目立つが、かなり力を入れて作り込まれているのが分かる。1場面に登場するキャラクターの数やその密度、カートゥーンギャグのレパートリーには度肝を抜かれる。
素晴らしいアイデアを基に、最高の作品を作ろうとした意欲作だろう。現代技術を用いて、是非リメイクして欲しい。
ごまだんご

ごまだんご