パワハラの究極形態。
もし俺が29歳でこれ撮れたら満足して監督辞めるかな。
凄過ぎるぜキューブリックさん。
「現金に体を張れ」を見てハリウッドデビュー作がこれは凄まじいなと思ったけど、それに続いた二作目が超大規模な戦争映画で、しかも超ハイクオリティだなんてもう堪んねえっす。キューブリック作品はスパルタカスとバリー・リンドン以外見てるんだけど、初期の方が好みなんだよな。特にこれと現金は大好き。まあ全部神がかってるのは間違いないんだけど。
第一次世界大戦下、ドイツのアリ塚を攻めようと無謀な作戦を将軍に持ちかけるフランスのお偉いさん。脳筋な将軍は気合があればいけるぜ的な感じで了解し、ダックス大佐に命令を出す。その作戦は無謀すぎると反論するも、絶対に命令に従えと将軍が圧をかけ、ダックス大佐の隊は作戦を実行する。しかし予想通り作戦は失敗に終わり、やる気がないからだ!と怒った将軍が隊から3人を出し公開処刑をしようとする…。
ストーリーの前半が無謀な作戦の戦闘シーン、後半が裁判のシーン。どちらも理不尽の極みなので、全世界のパワハラ上司は履修すべき。皺寄せは無実の人間に行きますね。
お偉いさんと将軍と大佐の3人の上下関係が凄くうまく描かれていた。昨今オリンピック委員長のお偉いさんがディスられてるけど、まじでこれ見た方がいいと思う。ダックスさんが「お前をここまで放置してた俺が悪かった」的なこと言うシーンあるけど…、どう?
最後は泣ける。
フランスでは一時公開禁止だったらしい。