ひろあき

スーパーバッド 童貞ウォーズのひろあきのレビュー・感想・評価

2.5
マッチョルール1:
性的魅力がない男が性的魅力のある女と仲良くなってはいけない(男女関係は「自由競争」であり、セックアピールという「個人の能力」に応じて賞罰を厳密に与えることが「公平」かつ「正当」である)

マッチョルール2:
人の女に手を出すことは「所有権の侵害」である

弱者男性セスはこの資本主義から演繹された性のルールを2つとも破り、毎度強者男性に〆られます。

だからこのコメディ映画で私が唯一笑った場面は、セスが理由もなく(というかストーリーを進めるためという物語外の事情によって)車に轢かれるところです。

セスがある日突然ペニスのスケッチを始めるのは性の世界への参入に失敗したから。
失敗した性の受容を上手にやり直そうと性を視覚化するも、それはまるでリストカットのように、辛さと癒しが共存し、何度やっても根本的に解決(受容に成功)しない。当時小学生だった彼にとって第二次性徴期や巷のポルノは早すぎる出会いだったのだろう。

中学時代をカスの男子校で過ごした身として、弱男コメディは一番嫌いかもしれない。
ひろあき

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