浅野公喜

鮮血!悪夢の卒業式の浅野公喜のレビュー・感想・評価

鮮血!悪夢の卒業式(1981年製作の映画)
3.3
ある高校の卒業シーズンに陸上部ばかりを狙った殺人を描いた80s学園スラッシャー。

主人公は試合中に倒れそのまま亡くなった妹の姉。妹が表彰される卒業式に参加する為に帰省し、事件に巻き込まれるわけですが生徒や教師といった学校関係者達の日常がメインに描かれるので終盤まで存在感が薄目。フェンシングの剣をラグビーボールに括り付けて刺したり走り高跳びすると串刺しになったりと殺し方はユニークですが特殊メイクは低予算故かあまり力が入ってなく、ノリノリのバンド演奏が聴こえる中起こる殺人もワンパターンな演奏が7分近く続きテンションが上がるどころか飽きが来ます。

加えて盛り上がるべき所をじっくり描いてくれずあまりにあっさりした溜めのない演出も気になりましたが、ミスリードとそれに伴う誤射も有る終盤は悪く無く、犯人の執着心が伺える家に居たある人物&その人物の唐突な行動には驚きで再びミスリードなエンディングはありがちながら一応伏線有りでなんとか観て損はしない作品となりました(上記のある人物の行動は、設定を活かした伏線が有ればよりドラマティックで効果的だったかも)。
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