いろどり

キャプテン アブ・ラーイドのいろどりのレビュー・感想・評価

3.7
ヨルダンで50年ぶりに制作された映画とのことで、初めてのヨルダン映画に興味津々で鑑賞。監督はヨルダン生まれのアメリカ移民。でも移民や宗教の話題は出てこない。児童労働、男尊女卑、女性の社会進出、家庭内暴力といった国内の問題から人間の暴力性までを実直な男、アブラエドを通して描く。私はこんなに暴力男が出てくる映画とは思っていなくて、子供たちとのほっこりストーリーだと油断していたので不意を打たれた。チラシの作品紹介も温かい雰囲気だったのに~。

子供たちに心の豊かさを教えたアブラエドの生きざまが心に沁みる。やっぱりおじさんと子供の映画にハズレなし。演じた俳優に味があり、熟練の香りを感じた。調べたらヨルダン系イギリス人俳優で、40年以上のキャリアとのこと。どうりで素晴らしい。

初めて見る首都アンマンの石造りの街並みがエキゾチックで素敵!アブラエドの住む家の前の石の階段が絵になる!ヨルダンのことはあまりよく知らなかったけど、民族衣装ではなくみんな洋服を着ていたし、高い建物が多くなかなかの都会だった。映画で知ることができて嬉しい。珍しい映画を観られて良かった。
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