ナツミオ

北北西に進路を取れのナツミオのレビュー・感想・評価

北北西に進路を取れ(1959年製作の映画)
4.5
NHK-BSPプレミアムシネマ
録画鑑賞
過去鑑賞もすっかり忘却。
テーマ曲と飛行機のチェース、ラシュモア山は覚えていた。

巨匠アルフレッド・ヒッチコック監督の代表作であり、個人的に上位に入る傑作。

国際的陰謀に巻き込まれた男をスピーディな展開と絶妙のユーモアで描くサスペンス映画の決定版。

アカデミー賞3部門ノミネート
(脚本賞・美術賞 (カラー部門)・編集賞)

原題 『North by Northwest』

1959年米作品
監督 アルフレッド・ヒッチコック
脚本 アーネスト・レーマン
撮影 ロバート・パークス
音楽 バーナード・ハーマン
タイトル・シーケンス ソール・バス
出演 ケーリー・グラント エヴァ・マリー・セイント ジェームズ・メイスン マーティン・ランドー ジェシー・ロイス・ランディス レオ・G・キャロル

(NHK番組内容より)
広告会社の社長ロジャー・ソーンヒル(グラント)は、別の人物と間違われ、殺されそうになってしまう。事実を突き止めようとするロジャーだが、国際的な陰謀に巻き込まれて、逃げ回ることに…

スピーディな展開と絶妙のユーモア、歴代大統領の巨大な彫像のあるラシュモア山でのクライマックスがあまりにも有名なサスペンス映画の決定版。

オープニングから、バーナード・ハーマンの軽快なテーマ曲とソール・バスのキャスト名のアニメーションに引き込まれる。
クレジットが斜めになっているので、首を傾げて観た。

Wikipediaから
「キネティック・タイポグラフィを本格的に使用した最初の作品であるとみなされている。」

また、縦横に走るラインがビルのラインに一致し通りを走る車の流れが映る映像もキレイ。

典型的な"巻き込まれ型“サスペンス、ロマンティック・スリラー。

ケーリー・グラントの男前さと謎の美女イヴ・ケンドールを演じるエヴァ・マリー・セイントとのロマンスも楽しめる。
この時代の作品としては、テンポ良く、当時の観客は相当ハラハラしたのではないでしょうか?

当時の広告マンの軽薄さを良く表しているシーン。
街中を歩きながら秘書に指示を与えメモを取らせるロジャー。忙しない‼️
タクシーに「病人を乗せるので急いでいる!」と割込み乗車。
乗ってからの秘書との会話。
「人助けで気分良くさせてあげたんだ!」
「露骨なウソを」
「広告マンにウソとは野暮だな、"戦略的誇張”と言って欲しいね!」
当時は相当、誇大広告だったんでしょう。

ロジャーと謎の美女イヴが列車の狭い通路で初めて出会うシーンがお気に入り。
お互いに相手を邪魔して見つめ合う。
その後の食堂車で再会してからのイヴの意味深なセリフも楽しい。
“I never discuss love on an empty stomach”(私は空腹で愛を論じたことがない)
元々の
"make love“が"discuss”の吹替に差し替えられた。

ジャケット写真にもなった、超有名シーン
何も無い荒野の真ん中で農薬散布の複葉機に襲われ、逃げ回るロジャー。意外にチェース時間は短い⁇

歴代大統領の彫像があるラシュモア山でのシーンはドキドキしますネ!

崖から落ちそうなシーンから寝台列車への場面転換も見事‼️

ラストの列車がトンネルに入るシーンは監督曰く"今までの作品で最もエロティックなショット“らしい⁈

ヒッチコック監督の出番は、開始早々に登場。

ヒッチコック監督後期の傑作でした‼️
ナツミオ

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