ジャイロ

イブの三つの顔のジャイロのレビュー・感想・評価

イブの三つの顔(1957年製作の映画)
3.8
解離性同一症は、かつては多重人格障害と呼ばれていた精神障害で、複数の人格が同一人物の中にコントロールされた状態で交代して現れる。

本人にとって堪えられない状況を、自分のことではないと感じたり、その時期の感情や記憶を切り離して、それを思い出せなくすることで心のダメージを回避しようとする人の心の機能。切り離した感情や記憶が成長して、別の人格となって表れることもある。

支配的なDV夫との夫婦生活が、彼女の心をバラバラにしてしまったのだろうか…

これ、イヴ・ビーストが出てくるんじゃない?もしかして?


ワクワクした。


イヴ・ホワイトのもうひとつの人格、イヴ・ブラックがチャーミングで奔放すぎる。わかりやすいくらいに別人に変身します。スイッチがあるんですね。面白い。

白黒つかないままに、彼女を取り巻く状況はどんどん悪化していくのですが、ここへ来てついに第三の人格が発現するのです。そして精神を引き裂くほどのイヴの過去が明らかに…

いやあ見応えありました。ポール・ニューマンの二人目の奥さんであるジョアン・ウッドワードの演技が良かったですね。三つの人格が見事に別人に見えました。本作でオスカー受賞も納得です。