このレビューはネタバレを含みます
原作は未読。なんて事ない素敵な日常の丁寧な描き方が印象的な作品でした。
援交する女子生徒やいじめや家庭問題の描写は生々しく、特に母親に当たるところは見ていて辛かったです。しかし、中心から手を少しずらして肉まんを割るシーンや、家族揃って鍋を食べるシーンなど、人が他人のことを想いやるような描写が素敵で印象に残りました。
容赦のない暗い描写がありながらもきちんと救われるのが良いなと思いました。あと早乙女くんとお兄ちゃんがずっといい人。
不倫してしまう母も家庭の異変に気づけない父も無愛想な兄も母にキツく当たる真も、他方では互いを思いやることができる。この辺りも題名に絡んでいるのかなと思いました。
肉まんのシーンと、お兄ちゃんがティッシュを差し出してくれるところと、序盤の駅(?)の怖い雰囲気がお気に入りです。
