Adele

セカンド・コーラスのAdeleのレビュー・感想・評価

セカンド・コーラス(1940年製作の映画)
1.0
評判通り、うーんといった感想の作品だった
でもね、当時、大スターだったクラリネット奏者アーティ・ショウが出演してるんですよ!
現在だと、アーティ・ショウ?誰それ?と思うかもしれませんが、当時知らぬものはいない大大大スターでモテ男
結婚は8回、そのうち、あのラナ・ターナーやエヴァ・ガードナーとも結婚していたんです
しかも、今作撮影中は、ラナ・ターナーと結婚していたとか!

また、エレン役のポートレット・ゴダードも撮影当時はチャップリンと結婚していたらしく、本作とは全く関係ないのですが、豪華だけど、なんてスキャンダラスなキャスティングなんだと勝手に余計な想像をしてしまいました…

また、鑑賞前にあらすじを読んだところ、そのエレンをアステアともう一人の男性が奪い合うと書いていたので、これは、アステアとアーティ・ショウが競い合うのか!
なんて豪華な作品なんだ!とこちらも勝手に喜んでいたところ、もう一人はアーティ・ショウではない俳優さんで非常にがっかり…
アーティ・ショウは作品中、華を添える程度の存在です

ストーリー設定にもかなり無理があるし、展開も陳腐でつまらない
当時、アステアは40歳なのに大学を何年も留年して留まり、バンドをやり続けているという設定にもかなり無理があるし、当時の大スター、アーティ・ショウに遠慮してなのか、彼に花を持たせるためなのかは不明ですが、アステアのダンスと歌が少なく、アステアファンは非常に不満です
歌もいつもながらの素晴らしさがなく平凡
アステアとゴダードのペアダンスは1曲のみ
ゴダードはあまり踊れないと言われていますが、自分はなかなかうまい方なのではと思いました

でも、なんやかんやこんなに文句をつけておきながら、ラスト、アステアのソロタップダンスは圧巻で最高!!!まさに神技!!!
まるで、今作のつまらなさ、アステア自身も自分の見せ場がない鬱憤を晴らすかのような激しいタップダンス!!!
世界最高最強ダンサーとは、まさにフレッド・アステアのことですね

また、アステア自身も本作を失敗だと言っているように、ラストも無理矢理感があり、全体的に残念な印象の作品です

製作陣は当時、大スターで時の人アーティ・ショーとフレッド・アステアを組ませれば、大ヒットするのでは?と考えたのかもしれませんが、2人ほとんど噛み合ってないし、ケミストリーが感じられなかった
それなら、別にアーティー・ショーを出さずに、今まで通り、アステア1人に絞り、彼の歌とダンスをたっぷり堪能させてもらうほうがアステアファンにとってはありがたいことだと思う
アステアは誰とも組まなくても彼1人だけで充分輝ける男なのだから

しかし!アーティ・ショウの名前は知っていたものの、動く本物は見た事がなかったので、今作で初めて見たのですが、うん、こりゃ、モテるわね、と大納得
すごいイケメンではないんだけど、かっこよく見えるし、漂うモテ男オーラがすごい!
今作で動くアーティー・ショウを見るまでは、何て女癖の悪い男なんだ!とあまり、良い印象ではなかったのですが、こうして見ると、ラナ・ターナーやエヴァ・ガードナーが惚れたのがなんとなくわかったような気がしました…

今回はダラダラと作品とは関係ないゴシップ系のレビューで失礼しましたが、要はフレッド・アステアは別に他の人と組まなくたって、1人でも充分良い作品とダンスができる!そして、それをファンは望んでいる、ということです
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