nyako

不安が不安のnyakoのレビュー・感想・評価

不安が不安(1975年製作の映画)
3.8
二児の母である主人公が理由も無く不安に襲われ、日常生活を今まで通り送れなくなっていく姿を描く。
もっとニューロティックなスリラーなのかと思ってたらちょっと違う。それもそのはず鬱病を患った原作者の手記を膨らせたものとのこと。

不安に襲われ始めると目の前が蜃気楼のようにぼわっと揺らめく。
不安を紛らわせたくて酒や不倫に逸脱する。
別階に姑と小姑が住んでいて、前触れなく突撃してるくるから、こりゃ鬱だわ(もちろんそれだけが原因じゃないけど)と思った。
このお姑さん演じてるのはブリジット・ミラ。
『不安は魂を食いつくす』では優しい表情を見せていたけど、今作では仏頂面のうるさい姑役。

主演のマルギット・カルステンセン初めてとても美しい人だったんだなと気づいた。タバコの吸い方もカッコよくて絵になる。
近所に住むバウアーさんが怖い。じーっと見つめてくるだけ。このバウアーさんの存在は何を意味するのか…。寛解したようでいてそうじゃない⁉︎
最後まで不安をもたらす不条理な気持ちにさせられる。
nyako

nyako