kazu1961

田舎司祭の日記のkazu1961のレビュー・感想・評価

田舎司祭の日記(1950年製作の映画)
3.5
🔸Film Diary————————————————-
▪️本年鑑賞数 :2021-511
▪️#死ぬまでに観たい映画1001本 460/1001

🖋映像詩人と呼ばれるロベール・ブレッソン、その表現が精神の極みに向かっていく作品で、孤独な主人公の生を静かに綴った映像詩ともいえる作品です。ただただ静謐で、陰影や主人公の苦悩をクローズアップを多用して表現していくのはいかにもブレッソン作品らしいです。凄く芸術的作品としての側面が強いのは十分に理解はした上で、この静謐な115分間は個人的にはすこし苦手でした(笑)。

🖋本作は公開当時、ゴダールやトリュフォーが高く評価し、『タクシー・ドライバー』(76)や『魂のゆくえ』(2017)などその後の多くの作品に影響を与えたと言われています。それが本作が聖と俗の間で葛藤する若き司祭の姿を静謐な視線で捉え、独自のスタイルを決定づけた伝説の作品と言われている所以です。自らが『シネマトグラフ』と呼ぶスタイル、出演者に素人を起用し、音楽や無駄な演出を削ぎ落とすことで、その心理描写までを映像で顕在化していきます。

🖋こんな作品であるからこそ、日本劇場未公開でしたが、2021年6月、「4Kデジタルリマスター版」にて日本初の劇場公開が実現したんですね。

😣物語は。。。(参考:映画. comより)
北フランスの寒村に赴任した若い司祭。彼は身体の不調を覚えながらも、日々村人たちの悩みを聞き、布教と善行に務める。しかし、彼の純粋な信仰への思いは村人たちとの間にしだいに溝を作っていくことになり、事態は思いもよらぬ方向へ進んでいく。

🔸Database————————————————-
🎥邦題 :『田舎司祭の日記』
原題(英題):『Journal d'un cure de campagne 』
🎥製作国 :フランス
🎥初公開 :1951
日本公開 :2021/06/04
🎥上映時間 :115分
🎥受賞 :※※※
🎥監督(製作):ロベール・ブレッソン
脚本 :ロベール・ブレッソン
原作 :ジョルジュ・ベルナノス
撮影 :レオンス=アンリ・ビュレル
音楽 :ジャン=ジャック・グリューネンバルト
出演(声優):クロード・レデュ、ジャン・リビエール、アルマン・ギベール、ニコール・モーレイ、ニコル・ラドラミル、マリ=モニーク・アルケル

🔸Overview (映画. comより)———————
「バルタザールどこへ行く」「スリ」など数々の名作を生んだフランスのロベール・ブレッソン監督が、1951年に手がけた長編第3作。カトリック作家ジョルジュ・ベルナノスの同名小説を原作に、聖と俗の間で葛藤する若き司祭を静謐なタッチで描き出す。北フランスの寒村に赴任した若い司祭は、身体の不調を自覚しながらも、村人たちの悩みを聞き布教と善行に励む日々を送っていた。しかし、彼の純粋な信仰への思いは村人たちとの間に次第に溝を生じさせ、事態は思わぬ方向へと展開していく。キャストには素人を起用し、音楽やカメラの動きなども含めた“演出”を削ぎ落としていく手法で、ブレッソン独自のスタイル「シネマトグラフ」を確立した作品。日本では製作から70年にわたり劇場未公開だったが、2021年6月に4Kデジタルリマスター版で劇場初公開となった。
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