ジミーT

サイレント・ムービーのジミーTのレビュー・感想・評価

サイレント・ムービー(1976年製作の映画)
5.0
この映画を観て以来の長年の謎があります。テーマ曲が日本テレビのバラエティ、あの「巨泉・前武ゲバゲバ90分!」のテーマ曲にそっくりなんです。偶然にしては似すぎています。
「ゲバゲバ」が1969年、この映画が1976年。「ゲバゲバ」がアメリカで放送されて人気を博したという話は聞いたことがなく、謎です。
おそらく共通の元ネタとなった曲があったのだろうとは思いますが、元ネタが何だったのかは調べはついておりません。

映画としては、こんな能天気な映画は観たことがありません。(70年代当時の)現代の映画会社がサイレント映画を製作するという騒動をサイレント映画で作る。しかも最初から最後までギャグを詰め込みまくる。大物スターのカメオ出演もあったり、それが「ゲバゲバ」風の音楽に乗って快調に展開されます。笑いは「ゲバゲバ」の方が洗練されていて、こちらはいわゆるコテコテのギャグ。アメリカン・ニューシネマも「ロッキー」も「タクシー・ドライバー」もどこ吹く風。

面白いのはサイレント映画だからといってノスタルジーたっぷりのモノクロではなく、普通にカラーで明るく撮っているのが親近感を覚え、やたらに青空という印象。なんかこのオヤジどもと一緒にドタバタ遊んでるみたいな錯覚におちいって、もう楽しいのなんのって。

悩みごとがあった時でもこの映画を観たらとりあえずは悩みを忘れられそう。
公開当時キネマ旬報の特集で「猛烈に楽しい作品」と紹介されていましたが、それにつきます。長さもタイトに90分弱。私が選んだ「90分映画」の最高峰です。
「猛烈に楽しくて」スコア5.0。

追伸
カメオ出演陣ではバート・レイノルズの登場シーンがケッ作。いや笑った笑った。
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