見るからにズラをかぶったおっさんが、キャバレーで嬢に髪をさわられたせいでズラが外れキレ散らかす映画
1968年から1970年にかけて実際に存在したというゾディアック・キラーをモデルとした作品
実際には未解決なため真犯人も何もあったものではないのですが、その「あるけどないもの」を独自に解釈し描きだすことでさも「ある」かのように思わせる説得力というものが醍醐味だと思っていたのですが、そこを丸っきり放棄してしまったのか、何の魅力もないネクラ野郎が目に映る人をただ殺してまわるクソ寄りのB級作品となりました
例えばこのネクラ野郎に何かしらの魅力を与え、「こんな素敵な男性になら殺されてもいい!」と思うような主人公像を作ることができれば、それは現実の事件を超える大傑作となりえるのでしょうが、まるで児戯のようなおふざけを延々と見せられるだけに過ぎなかった凡作です
ちなみに最初に書いたキャバレーでキレ散らかしたおっさんですが…何だったのでしょうか