Ryan

緋色の街/スカーレット・ストリートのRyanのレビュー・感想・評価

4.0
ハリウッドを代表する監督たちが必ず名前を挙げる作品。


ストーリー
まじめ一筋の中年銀行員クリスは、勤続25周年を祝う会社のパーティ-から帰宅する途中、若い娘のキティを暴漢から救いすっかり彼女に魅せられる。 自分を裕福な画家であると身分を偽り、やがて銀行の金を着服して彼女をアパートの部屋に囲うようになる。


主演 エドワード・G・ロビンソン
監督 フリッツ・ラング


日本では長らく未公開だったが、間違いなく大傑作!
これは観るべし。
様々な名監督たちがマイベストに入れるほどの名作品である。

めちゃくちゃ面白い。
時代が変わってもこの作品が持つパワフルさと人間の根底にある醜さは変わらないのかも知れない。
今なお色褪せない面白さが確かに存在する。
内包する男と女の関係、真面目ゆえに囚われる男心、金の無心を迫る人間たち。
何故だろう?
醜くも人の心を鷲掴みにして離さない魅力がたっぷり詰まっている。

主要キャストの名演が凄まじい!
熱気に汗がしたたる音まで聞こえてきそうなくらいだ。
終始もどかしい気持ちと応援したくなる気持ち、そして最後の…。
自分以外になれないキャラクターたちを見事に演じている。
主演のエドワードが完全にクリスそのもの!
男心をもて遊ぶ女を熱演したジョーンベネットも最高だった。

このラストもフリッツラングならでは。
脱帽である。
Ryan

Ryan