ルサチマ

自由は何処にのルサチマのレビュー・感想・評価

自由は何処に(1952年製作の映画)
4.8
楽天的なユーモアが異様で狂気的なユーモアへと変容していく過程と裁判という(傍聴席含めたリアクションを取り入れられる)舞台設定が見事。繰り返される階段のアクション。階段下にいる主人公が牢屋へ侵入する時に階段を上がるっていうのがこの映画における僥倖のように感じられる。かなり破綻したシナリオにもかかわらず、警察署長の服装を身に纏い、咳を真似ながら一度収監された刑務所へ侵入していく過程などアイデアの見事さに唸る。刑務所へ通じる扉が7回連続で開いていくことの快感と不穏さのせめぎ合いに興奮した。
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