Jimmy

深夜の歌声のJimmyのレビュー・感想・評価

深夜の歌声(1948年製作の映画)
3.5
やはり、リチャード・ウィドマークの悪人笑いが素晴らしい!
表記順では、アイダ・ルピノ、コーネル・ワイルドよりも後順位になっているが、デビュー作『死の接吻』で物凄い悪人ぶりを見せたウィドマーク、その翌年の作品であり、やはり「悪人の笑い方」が最高であった(笑)

カナダとの国境近くでナイトクラブを経営するジェフティ(リチャード・ウィドマーク)は、旧友ピート(コーネル・ワイルド)に店を任せているが、店で歌ってもらう歌手はジェフティが連れてくる。男どうしの会話から、ジェフティは連れて来た女性歌手とたいがい関係を持って捨てるのだが、捨てる役はピートが引き受けることが続いているとのこと。
そんな店に、ジェフティがセクシーな歌手リリー(アイダ・ルピノ)を連れて来たので、ジェフティは「またか…」と思ったりするが、なんとピートと女性歌手リリーが恋仲になる。それを知ったジェフティは「ピートが店の金を盗んだ…」と裁判を起こす。有罪となったピートだが、執行猶予が付けられて、保護観察人は何とジェフティ。
自分が連れて来た女を取られたジェフティが旧友ピートに牙をむく……といった展開。

こうした展開を見せられて「なんかサスペンスっぽくないな…」などと思っていたら、終盤は一気に盛り上がる。
アイダ・ルピノのハスキーボイスで聴かせる歌声、リチャード・ウィドマークの悪人らしい笑い声が観ていて楽しく、なかなかハラハラさせられるクライマックスは良かった。

悪くはないのだが、若干残念なのは、オチがややボヤけてしまっているあたりか…。
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