いろどり

テンペストのいろどりのレビュー・感想・評価

テンペスト(1979年製作の映画)
3.5
雨の日はドビュッシーの「アラベスク」が聴きたくなる。
アンニュイな日はベートーベンの「熱情」が聴きたくなる。
両方のときはベートーベンの「テンペスト」が聴きたくなる。

すっかり秋の気配が濃くなり、移りゆく季節の中で「テンペスト」を聴くことが増えたため今作を鑑賞。

シェイクスピア原作「テンペスト」をデレク・ジャーマンが映画化。シェイクスピアの原作と台詞は同じということだけど、ここまで不気味で下品な作品になるものなのかと。あまりにも前衛的で、完全にカルト。文芸の香りは消し去られてる。青い映像に美と幻想と悪趣味が詰まってる。でもこういう立ち位置の監督は基本的に好み。私の「テンペスト」はベートーベンだった。デレク・ジャーマンの解釈だとこうなのね。


ここでいうベートーベンの「テンペスト」は人気の第3楽章。秋の夜長に、失恋に、物思いにふけるのにピッタリの名曲なのでこれからの季節におすすめです🎼
映画ではかかりません。
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