Gan

コクリコ坂からのGanのレビュー・感想・評価

コクリコ坂から(2011年製作の映画)
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誰しもが新しい風を感じ、熱を帯びた古き良き時代。
宮崎吾朗に対し、若干の七光り的な捉え方をしていた過去の自分を恥じる。彼は当時について真剣に想いを馳せ、綿密に下調べし、生きた人間に向き合っている。創造的で、素晴らしい仕事を成し遂げたと思う。

仕事をする大人、学生を全うする青年たち。
清々しい営みが、山紫水明の風景をもって、憧憬と共に描かれる。その鮮やかさと明るさは、一見単調に見える物語に退屈する隙を与えず、さらに、戦争を陰だけでなく、光としてさえ映し出す。
失われた日本は、もはやカルチェラタンのようには輝かない。
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