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夜のピクニックのNARUのレビュー・感想・評価

夜のピクニック(2006年製作の映画)
3.2
「夜みんなで歩く。並んで一緒に歩く。ただそれだけなのに、どうしてこんなに特別なんだろうね」

本作は、全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通す高校最大のイベント「歩行祭」の話。

原作小説を読んだ身からすると、2時間で終わる映画よりも、もう少し時間をかけて原作で五感を刺激してほしいと思う。

原作の空気感や人物をよく捉えた映画ではある。
「歩行祭」という日常と非日常の狭間で、人間関係が徐々に明かされ変化していく過程もきちんと描かれている。

しかし、原作で強調された「今この瞬間は2度と来ないのだ」という淋しくて尊い現実は、2時間の映画では味わえない。
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